夜の闇は私の古い友人でしてね

高橋葉介作品集 (12) 夢幻紳士 怪奇編２

何も恐れるものではありません。

つい最近まで、夢幻紳士がまだ続いてたのを知りませんでした。うわー魔実也くんだよ！と本屋で驚いた。（普段あまり漫画読まないので知らなかった）

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夢幻紳士（幻想篇） [ 高橋葉介 ]

夢幻紳士（迷宮篇） [ 高橋葉介 ]

で、今日この最近出たらしい3冊をすべて買って読み終わりました。
・・・・・ソフトで優しい夢幻紳士だな〜・・・・・。

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10年以上前の絵。

中学1年生くらいだったと思うんだけど、行き帰りを一緒にしていた子から、高橋葉介氏の漫画（朝日ソノラマ版）を全巻借りたのでした。っていうか貸してくれたのだ。それは子供が読むには随分とえぐい、エロスも入り混じったお話だったんだけど、夢中になって読んだ。
その子はとても賢くて、頭が良くて、学級委員とかバレーボールの選手とかになるような子だったんだけど、何故か、変わってた。面白い子だった。
行き帰りの道を、すれ違う人の歩くテンポに合わせて音楽を作ったり（歌ったり）聞こえない会話を想像して、勝手に口パクで会話する、とかいうゲームをやったりした。（あ、もうドン引きですか？）とにかく、明るくて楽しいけど、変な子だった。優等生だけど、それをかさにしない子だった。割に美人だったりするのだ。

高校生になって、筋少好きとか乱歩好きな美術部の先輩（ガロに投稿していた）の影響で、高橋氏のことを思い出したけど、それ以来、その子のことも、先輩のことも思い出さなかった。不思議な縁だなあ。元気でやってるだろうか。

魔実也くんは少年編も全てその子に借りて読んだけど、怪奇編だよね、やっぱり。悪人面だけどにくめない、眉が蛇みたいなさ、猫目でつりあがってて、口の端を歪めてにやりと笑う、目の端をゴスっぽく黒にラインを入れて、下まつげバサバサな、彼ではなくてちょっと残念だけどさ。まあよい。

51歳であられるようですが、あの中学生当時でそれくらいのお歳かと思っていたよ。まだまだお若いじゃないですか！と、30の階段を昇ったモノが通りますよ、と。こうみえて江戸ッこですんでねえ、あたしゃ。先生の粋なセリフも大好きです。言葉使いがとても綺麗。今の漫画じゃありませんことよ。