カレセン


娚の一生 1 (フラワーコミックスアルファ)

娚の一生 1 (フラワーコミックスアルファ)



その、骨筋張った手が。


指が。細くて長い、神経質そうな 手が。



別に萌え属性とかじゃなくてね(笑)西さんの漫画はどこかリアルに、私には、イタイ のです。
あー・・・・私があの頃、18で、彼が41だから・・・・・・。



田舎の葬式とか、九州とか(母の実家が九州なんで)「水持ってこい、・・・いや、焼酎だ」とかね。田舎の葬式って葬儀屋に頼むんじゃなくて
ご近所、親戚で葬儀を行うんですよ。その面倒っていったらね、はんぱないですよ。
だから、それを影ながら仕切ってる主人公にあんまり共感しない。三十路でここまで出来て、いい女で、性格もよくて(割によく泣くし)
これで性格がもーちょいきつかったり、可愛くなかったら、わかるんだけどなーって・・・・ひがみ?(苦笑)
いや、だって、三十路にだって少しの(枯れ)はあるんですよ。見た目可愛いとか肌や体型のコンディションに気を使いながら、バリバリ働いてる素敵な人も、いっぱいいるし、私の周りにも。
でもさーこの主人公は(厭な女)だよ。積み重なったものと皆、戦ってるんだけど。
なんで海江田は主人公のつぐみにそんな惚れたのかなあ。漫画のつぐみは少女少女してない?
それは西さんの絵柄とか、出てくる登場人物に、本当に(悪人)が出てこないからなんだけど。(そこが西炯子が描く漫画の好きなとこでもある)



それにしても、海江田。全てにおいて、破壊級。今までは(おたけさん)が一番、こう好きな感じだったけど
あの18の頃のワタシのなにかが全て甘酸っぱく思い出されるほどに、(うわああああああ〜・・・・・どうしよう、こんな男!!)
と叫びだしたくなるくらいにツボ。それを世間は(カレセン)というのですね。・・・・そうか、そうだったか。
手とか指とかは、自覚あるんだけどな。(こうゆう指が好きなんだよ〜と相方の指を褒めたけど は? なにそれ指褒められても嬉しくないけど? と言われた)
職場で、ちょいロマンスグレーの営業さんが来て、同僚の子と(誰ですかアレは!!・・・・キュンキュンする!!)とか
(執事は白髪交じりのおじさまじゃないと認めない)とか(メガネスーツカフェにはアルマーニの似合うジョージ・クルーニな人がいないのなら行かない)とか言ってたけど、それってカレセン だったんですね・・・・・(おーい・・・・・・・・)



自分の中の、何かが変わるような 出会い。そうゆう体験を海江田はして、それは18の頃の私もあって。
何度も、あの油絵の具の匂いと、煙草と、コーヒーの香りのする部屋に行った。
何かを知りたくて。


それは男性とか年齢とか、そうゆうのではなくて、人として、何かを(知ってしまった、気づいてしまった)体験って
・・・・・この年になっても、ずっと根づいてしまう。
だから、出来れば、海江田が(ただのロマンスグレーの可愛いおじさま)じゃなくて、何かを開かせてくれる人物として描かれていたらいいなと思う。
・・・うん、充分、ツボなんですけど。おたけさんがそうであったようにね。